(308) “なまけ者よ。アリのところへ行き、そのやり方を見て、知恵を得よ。”

イソップ物語「アリとキリギリス」は良く知られていますが、実際的にアリたちがどれほど勤勉であり驚くべき能力を発揮しているかを知っている人は、それほど多くはないのではないでしょうか? 「女王アリ」の存在を知っている方は多いと思いますが、アリたちの労働を仕切っているのは『女王』ではなく「年上のアリたち」です。年下のアリたちはこの熟練したリーダーたちの行動に倣って文句を言わず黙々と従います。そして彼らはしばしば自分よりもはるかに大きな「パンくず」などを背負って、坂道を何メートルも登っていきます。仮に坂の途中でその『荷物』を落としてしまい、それがコロコロと坂の1番下まで転がって行ったとしても、彼らはもう1度下まで降りて行って、またその『荷物』をかついで上がって行くのです。アリたちが運んでいる『荷物』の重さと距離は、人間の標準の体に換算すると「10トンもの重さを背負って30キロの道のりを運んで行く」のに匹敵するそうです。これは何も「アリたちはスーパーマンのように楽々とこのような仕事をこなせる」というのではなく、むしろ彼らが「常に自分のベストを尽くして1つ1つの労働に誠心誠意取り組んでいる」ということを表しているのです。 最近の世代には『重労働』を避ける傾向があります。もちろん「過労死」に見られるような『働き過ぎ』も問題ですが、「面倒くさ~い」「え~、そんなのムリ~」などと言って、正面からぶつかるべき課題にチャレンジすることを避けてしまうことは、必ず彼らの人生にとって将来の大きな損失につながります。そしてそのような性質は決して一朝一夕に養われたものではなく、親が自分の子供たちに楽をさせすぎてしまったことから来ているのです。「自分が忙しくて一緒にいてあげられない分、お金や物を与えて愛情を表現しよう」などという誤った考えで子供を育てた結果(しわ寄せ?)なのです。 ぜひ子供たちに幼い頃から「労働の喜び」を体験させてあげましょう。家族の一員として家事などを分担するのも良いし、お小遣いを『報酬制』にするのも悪くありません。彼らの将来、ひいては未来の社会のために「アリに見習うこと」をお勧めします。

2018年7月8日 「天の父の願い」

メッセージをダウンロードして聴く 説教あらすじ          「天の父の願い」         (08/07/2018) ◆『救い』は「始まり」に過ぎない![Ⅰテモテ2:4] 「真理を知る ⇒ 救われる」の順ではない! ・まず「救われる」(神との正しい関係が回復される) ⇒ そして「真理を知る」(本来の『人生の目的』に気付かされる) ・『真理』(ギリシャ語「アレーセイア」) = 「おおいが取り除けられて、顕わにされた状態」 ・イエスは、この『おおい』を取り除くために来られた。[ヨハネ8:31-32] 『真理(イエス)』が私たちを自由にする! ◆私たちの召命 ― 私たちが選ばれたのは、このため! 愛すること = 相手に与えられている「最高のもの」が引き出されるために、自分に与えられている「最高のもの」をフルに用いること。(ただ単に「相手が喜ぶことをすること」ではない!) ①まず自分が、神との関わりの中で「神の子として目覚め」「神の目的を見出し」「神と共に前進する」。 ②神の家族の中で、互いに「神の子として目覚め」「神の目的を見出し」「神と共に前進する」のを助け合う。 ③神の家族と共に、まだ主イエスを知らない人々が「神の子として目覚め」「神の目的を見出し」「神と共に前進する」ように導く。 ◆今週の『暗唱聖句』: [テモテへの手紙 第1.2章4節]   Outline of the sermon         “Our Father’s desire.”        (08/07/2018) ◆“Salvation” is just a beginning![ⅠTimothy 2:4] It is not “knowing truth” then “being saved”. ・“Salvation”(to get relationship with God Read more…

(307) “何をするにも、人に対してではなく、主に対してするように、心からしなさい。”

私たちが何らかの役割や仕事を担うとき、ついその『仕事内容そのもの』に気を取られて、「これはつまらない」とか「自分には向いていない」「もっとちゃんとした仕事が欲しい」などと文句を言ってしまうことがあります。でも実は、重要なのは「どんな働きを任されているか」ではなく「どんな姿勢でその役割に取り組むか」なのです。人に対して下される『正しい評価』というものは、多くの場合「どのような内容の仕事をしているか」によるのではなく「どのような働きぶりで仕事をしているか」によって測られます。 20世紀のキリスト教界において最も用いられた伝道者の1人に『ジョシュ・マクドウェル』という方がいます。彼は何カ国にも渡って学生伝道を繰り広げた人物であり、また100冊以上もの優れた著書を残しています(まだご存命です)。ところが、彼はその「キリスト教指導者」として初めから華々しい活躍をしていたかというと、決してそうではありませんでした。彼の「キャンパス・クルセード・フォー・クライスト」という団体における最初の役割は『玄関掃除』でした。彼は「オレはこんな仕事のためにこの団体に来たのではない!」と言うこともできたでしょうが、そうしませんでした。彼は毎日「学生たちの汚い運動靴からこぼれ落ちる泥」をただ黙々と掃除し続けました。やがてその「小さなことに忠実な働きぶり」がスタッフたちの目に留まり、少しずつ責任のある働きを任されていったのです。 マザーテレサの遺した有名な言葉の1つに「どれだけのことを成し遂げたかは重要ではありません。大切なのは『どれだけ心を込めたか』です。」というものがあります。神様が私たちの日々の歩みを見つめておられるのは、きっと「私たちの悪い行いを見張るため」というよりは、むしろ「私たちがいつも神ご自身を微笑ませることを求めながら1つ1つの役割に取り組んでいるかどうか」ということに違いありません。

2018年7月1日 「イエスの最初の命令」

メッセージをダウンロードして聴く 説教あらすじ         「イエスの最初の命令」        (01/07/2018) ◆神の国の到来 [マタイ4:17] ― イエスがこの地上に降り立った時、神の国(神の支配)が「到達」した! ・サタンの試みに勝利(4章前半)し、アダムには成し得なかった「人を通しての神の支配」が今まさに始まった! ◆悔い改めなさい!(これがイエスの『最初の命令』) ― 2つの「悔い改め(方向転換)」がある。 ①神を無視していた人生 ⇒ 神を認める人生    ②自分の人生のための神 ⇒ 神のための自分の人生 ◆御国を受け継ぐ者 [使徒26:17-18](パウロによる証し) ・真理に対して無知であった私たちの「目が開かれ」、暗やみの王であるサタンの支配から神の支配へと「立ち 返り」、イエスの十字架を信じることによって「罪赦され」て神の子とされ、『御国を受け継ぐ者』とされる。 ・「御国を受け継ぐ者」 ― 『神の子』としてのフルサイズの人生を生きる者。(「神のかたち」が回復された人生) ・『イエスの支配』を受け入れる者だけが『神の国』を受け継ぐ。 「キリストの命令」は、私たちの益のためでもあるが、何よりも『神の栄光』がこの地に現されるため! ◆今週の『暗唱聖句』: [マタイの福音書 4章17節後半]   Outline of the sermon    “The first command of Jesus.”   (01/07/2018) ◆The kingdom has come near. [Matthew 4:17] ― The kingdom (God’s dominion) has arrived on the earth with Jesus! ・He Read more…

2018年6月24日 「『正しいこと』のために造られた」

メッセージをダウンロードして聴く あおいちゃんの証しをダウンロードして聴く あやちゃんの証しをダウンロードして聴く 説教あらすじ    「『正しいこと』のために造られた」   (24/06/2018) ◆イエスの受洗 [マタイ3:13-17] ・イエスは洗礼を受ける必要があったのか? ⇒ 「私たちへの模範」として。 ・「すべての正しいことを実行するのは、私たちにふさわしい」 = 私たちは『正しいこと』をするために造られた。 聖書はいわば「人生のための取り扱い説明書」。これに従って生きれば『最大限』に生きることができる。 ◆『従順』と『関係』のメカニズム [ヨハネ14:21] ・「完全に正しいお方」と歩調を合わせて歩もうとする態度は、そのまま主イエスに対する私たちの『愛情表現』。 ・イエスが私たちに何かを命じる時はいつでも、「もっと近くにおいで」という、愛による招き。 *イエスはいつでも、私たちとの『愛の関係』を切に求めておられる。 ◆今週の『暗唱聖句』: [マタイの福音書 3章15節後半]   Outline of the sermon      “Created for righteousness.”     (24/06/2018) ◆Baptism of Jesus. [Matthew 3:13-17] ・Why did “Son of God” get baptized? ⇒ To be “an example for us”. ・“It Read more…

(306) “あなたは私のために食事を整えてくださいます。”

聖書全体を通して強調されていることの1つは「神は私たち1人1人をそれぞれユニークな存在として創造され、しかも1人1人にそれぞれ違った『目的や使命』を与えておられる」ということです。それはまさに、私たち1人1人の『指紋』がそれぞれ固有のものであるのと同様です。それ故、創造主なる神は、私たち1人1人との『個人的で特別な関わり』を切に求めているのです。 聖書の中でも有名な箇所の1つに、イスラエルの王ダビデが綴った「主は私の羊飼い…」で始まる『詩篇23篇』があります。この詩篇を読むとダビデ王がいかに神様との深く個人的な関わりを保ちながら生きていたかを伺うことができます。その中に「神は私のために食事を整えてくださる」という1節が出てきます。これは一体どういうことなのでしょう? ちょっとショッピングモールのフードコートで食事をする時のことを思い浮かべてみてください。自分の好きなお店で食べたい物を注文すると、注文した品が出来上がるまで、片手で持てるほどの大きさの「札のようなもの」を持たされます。やがて注文の品が出来上がると、その「札のようなもの」が音を出すか、または光を発して「あなたのための食事が用意されました!」と知らせてくれるのです。待っている間「本当に彼らは私のための食事を準備してくれているだろうか?」などと不安になる人は誰もいないと思います。皆「自分の食事はやがて必ず与えられる」と確信しているのです。 神様のあなたに対する備えもこれに似ています。もしあなたが「神のことば」である『聖書』を通して神様のことを深く知り、またイエス・キリストを通して神との「個人的な関わり」を保ちながら日々を過ごしているなら、神様はベストタイミングであなたの心に光を照らし、あなたのために特別に用意された最高の道へと導いてくださるのです。「神と共に生きる」とは、決して『不自由』なものではなく、とてもワクワクした、心躍らされる経験なのです。

(305) “わたし(キリスト)があなたがたに話したことばは、霊であり、またいのちです。”

イエス・キリストはある日、語られたたとえ話の中で『聖書(神のことば)』は「人々の心に蒔かれた種のようなもの」であるとおっしゃいました。ご存知のように種の中には『いのち』があります。ただし『いのち』というものはそれに適した環境に置かれないと、弱ったり死んだりしてしまいます。 『聖書』は単なる「人生教本」ではありません。『聖書』は私たちの中に「神への信仰」を生み出し、「もっと成長したい」という意欲をもたらし、「不可能に見えることに挑戦させる勇気」を与え、「傷ついた心」を癒し、「聖く正しい心」を形造り、「状況を一変させる」力を持ち、「喜び」に溢れさせ、「逆境」を乗り越えさせ、「誘惑に打ち勝つ力」を与え、人生の暗やみの中に「希望の光」を灯し、一見何もないような場所に「新たな道と限りない可能性」を見い出させてくれるのです。 『聖書』は、私たちの人生にとって「ちょっとは足しになるもの」ではなく、「無くてはならないいのちの素」なのです。それはしばしば『霊的食物』にたとえられています。「乳飲み子にとっての乳」「すべての人々にとってのいのちのパン」「成長した者にとっての『堅い食物』」「疲れた者にとっての蜂蜜」などなど。神様からせっかく与えられているこのような「人生にとって不可欠な栄養」を取り入れること無しに生きることは、まさに『宝の持ち腐れ』なのです。

2018年6月17日 「Make disciples!④」

メッセージをダウンロードして聴く 説教あらすじ      「Make disciples!④」     (17/06/2018) ◆『キリストの弟子』とは? ①キリストに似ていく者[ルカ6:40] ・ユダヤ社会における『師と弟子の関係』とは、「個人的な関係を持ち、日々の歩みにおいて影響を受ける者」。 ⇒ 一緒に「中身の濃い時間」を過ごすことが必須。 ②「キリストのことば」にとどまる者[ヨハネ8:31-32] ・イエスのことばの中に「イエスのいのちそのもの」がある。「真理が自由にする」とは、イエスのことばを通して『真理である キリスト』との人格的出会いを体験する中で、「この世の歪んだ価値観」や「誤ったアイデンティティ」から解放されること。 ③互いに愛し合う者[ヨハネ13:34-35] (これは命令であると共に、「わたしの愛にとどまりなさい」という『招き』でもある) ・この愛を日々味わっている者同士で『主にある感動』を分かち合う姿は、周囲に「キリストの臨在」を感じ取らせる。 *カギは「みことばを通しての主イエスとの人格的な交わり」と「イエスの御名によるクリスチャン同士の交わり」。 ◎2つの提案 : ①個人デボーション(毎朝)  ②M2Mまたは小グループでの霊的分かち合い(毎週) ◆今週の『暗唱聖句』: [ヨハネの福音書 8章31節後半]   Outline of the sermon        “Make disciples!④”       (17/06/2018) ◆Who are “Disciples of Christ” like? ①The ones who are being transformed into his likeness. [Luke 6:40] ・In Jewish culture teachers Read more…

(304) “私たちの主であり救い主であるイエス・キリストの恵みと知識において成長しなさい。”

キリスト教における最も特徴的な概念(価値観)と呼べるものは『恵み』です。この世のいわゆる「宗教」はどれも、神からの救いや祝福を受けるために、必ず何かしらの要求をします。「入会金」「修行」「何らかの善行」などなど。それらの『宗教』は私たちを人間的に高めてくれるかもしれませんが、所詮人間が作り出した「自分を磨く手立て」に過ぎません。 聖書が私たちに教えてくれる「神の救いや祝福を受け取る道」は『神からの一方的な恵み』です。上記の聖書のことばは、イエス・キリストの1番弟子とも言えるペテロが聖書の中に遺した最後のことばです。では「恵みと知識において成長する」とはどういうことでしょう?それは「キリストの教えに関する知識を増す」ということではなく、「キリストご自身を更に深く知り味わう」ということです。 神は、私たちの神に対する不信仰や不遜な態度(神を神と認めず、己れの人生を己れの好き勝手に使おうとする姿勢)に対する罰を、私たち自身に負わせる代わりに、神に対して全く従順に歩まれたキリストに負わせ、十字架におかけになりました。キリストは十字架の上で息を引き取られる前に「完了した」という言葉を遺されました。これは「すべての人の罪のために支払われるべき代償は完済された」という意味です。もはや私たちが神に対して支払うべき負債は残ってはいません。私たちが神から祝福をいただくために『代償』としてささげるべきものは既にイエス・キリストがその恵みの故にすべて支払ってくださったのです。 アメリカの著名なクリスチャン作家であるフィリップ・ヤンシーは、この『キリストによる恵み』の概念を「もはや私たちがどれほど良いことをしても、私たちに対する神の愛を増やすことができないほど、神は私たちを愛しておられる。また私たちがどんな失敗を犯したとしても、神の私たちに対する愛を微塵も減らすことはできない」と表現しました。この『恵み』を日々深く味わいながら生きる時、私たちはまさに「恵みにおいて成長していく」のです。

2018年6月10日 「Make disciples!③」

メッセージをダウンロードして聴く 説教あらすじ      「Make disciples!③」     (10/06/2018) ◆『イエスの命令』を守るように教える [マタイ28:19-20a] ・イエスは「私の教えを宣べ伝えなさい」とおっしゃったのではなく、「『わたしが命じておいたすべてのことを守る』    ように教えなさい」と言われた。だから「イエスが命じたことは何なのか?」を知ることは大変重要。 ・イエスがしばしば律法学者たちを批判したのは、彼らが「律法を守ろうとしていたから」ではなく、「律法を利用し て『自分たちの考え』を人々に押し付けていたから」。イエスご自身は律法を尊重している。[マタイ5:17-20] *相手を自分の思う通りに動かしたいために『聖書のことば』を用いてはいけません! ◆『イエスの命令』を守るための大前提 ①イエスは私たちに達成不可能なことは決して命じない。[マタイ11:30] ②イエスは私たちに「自力で達成できること」は決して命じない。[ヨハネ15:5] ③『イエスの命令』の目的は、私たち1人1人が「いつもイエスと共に生きる」ようになるため。[マタイ28:20] ◆今週の『暗唱聖句』: [マタイの福音書 28章19~20節]   Outline of the sermon        “Make disciples!③”       (10/06/2018) ◆Teach them to obey “Jesus’ commands”. [Matthew 28:19-20a] ・Jesus didn’t tell his disciples “to proclaim my teaching” but “to teach them to obey Read more…