(400) “誠実な人は自分のたましいに報いを得る。”

 私たちの人生の方向性を定めるのに大きな影響を与えるものに『価値観』があります。「正しい価値観」を持たないために、せっかく与えられている優れた才能や機会を「社会の向上」のためではなく、むしろ『破壊』のために用いてしまう事さえあります。『ナルニア国物語』の作者として知られるC・S・ルイスは次のように言いました。「正しい価値観なしの教育は、確かに人の成長を助けはするが、むしろ『賢いアクマ』を育てるのに役立っているのかもしれない。」  正しい『価値観』は、ある意味「ガードレールのようなもの」だと言えるかもしれません。人生の曲がり角に差し掛かった時も、その人が道を踏み外すことのないようにしっかりと支えてくれます。正しい『価値観』は、人生の道に迷った時に「どこまでが安全でどこからが危険なのか」を見分けさせてくれます。「何が本当に大切で、どんなことに自分の時間と労力を費やすべきなのか」を知っていることは、私たちが意義のある人生を送ることを大いに助けてくれます。  ただ、「正しい価値観を知っていること」と、「それを実践すること」とは全く別の事です。恐らくほとんどの人は『正直さ』『誠実さ』『寛容さ』などに価値を置いていますが、それらを実践することが自分の身に不利益をもたらすような状況に陥った場合に、それでもその『価値観』を貫くことができるかどうかが問われるのです。  正しい『価値観』を実践することは多くの場合リスクが伴います。しかしそれらのリスクを乗り越えて正しい生き方を貫くことができた時、私たちは昼間は胸を張って生き、夜にはぐっすりと眠ることができます。そして何よりも素晴らしいことは、私たちは自信をもって『自分らしく生きること』ができるようになります。何故なら、私たちは他の誰をだませても、決して自分自身だけはごまかすことができないからです。

2020年7月26日 「ただ1つのことを目指して」

メッセージをYouTubeで観る 説教あらすじ 「ただ1つのことを目指して」    (26/07/2020) ◎[ピリピ3:12-14] ◆ただ1つのこと [14節] ― 現代のこの世は『情報社会』。「いろいろなことを知ってること」に価値を認める。   ・『天国人』の生き方:「たった1つのことを目指す」 = 日々キリスト(天国人としての完成)に近づくこと。 もっと深くキリストを知り、もっとはっきりとキリストを見、もっとキリストを味わう。   ・パウロはこの歩みをレースにたとえた。勝敗にこだわっているわけではなく、「フォーカス」の問題。    レース中によそ見をしても失格にはならないが、本気で走っている者は決してそんなことはしない。 ◆前進し続ける [12節] ― 「キリストに捕らえられた」   ・「クリスチャン」とは、言わば、「キリスト狂い」。常にキリストにあって興奮し、キリストに関わることにアンテナを伸ばしている。パウロはその理由を「キリストを知っていることの素晴らしさのゆえに」と描写した。   ・例えば、「なぜ洗礼を受けるのか?」 洗礼を受けないと救われないから? ⇒ そうではなく、「キリストにあって良いことなら、どんなことでも行いたい」 から。     このように、『天国人』の歩みは、すべて「キリストを通しての神との関係」に由来している。[ヤコブ4:8] ✰今日のキーワード: 「1つだけ見る」 ◎学びを深めるための質問  ①あなたがこの世のことに関して「もっと知りたい・情報を集めたい」と思うことがあるのは、どんな時ですか?  ②「キリストに興奮させられた経験」を分かち合いましょう。その時と今のあなたとではどんな違いがありますか?  ③クリスチャンたちの「キリストに近づこうとする歩み」を遅くさせる要因には、どんなものがあると思いますか? Outline of the sermon        “Just One thing.”      (26/07/2020) ◆Just One thing. [Verse 14] ― This world requires us to “know more”.   ・Right Read more…

(399) “試練に耐える人は幸いです。耐え抜いた人は、神を愛する者たちに約束された、いのちの冠を受けるからです。”

 試合の勝敗は「終了の合図」と共に決まるのでしょうが、人生の勝ち負けは恐らく「あきらめた時」に決まってしまうのかもしれません。あなたは今何かをあきらめかけているのでしょうか?だとしたら、ぜひ思いとどまってください。  私たちは人生がうまく行かない時に、いろいろな理由を付けたがります。「生まれが悪い」「育ちが悪い」「親が悪い」「先生が悪い」「環境が悪い」「社会が悪い」「自分は運が悪い」などなど。あなたもどれかのせいにしたことがあると思います。でもどんなに自分の境遇を周囲のせいにしたところで、事が解決するわけではありません。どんな理由にしろ、自分の志をあきらめてしまったら、あとに残るのは『後悔』だけです。  ある人々は、事がうまく運ばない時に「神を呪う」かもしれません。でもご存知でしたか?人は大抵八方ふさがりになるまでは、『本気で』神を求めないものです。そして神が求めておられるタイプの人間とは、この「本気で神を求める人々」なのです。ある意味、神はこの理由で敢えて私たちが困難や試練に遭遇するのを許される、と言えるかもしれません。  また神は、人々がご自身を求めて生きるようになることと共に、私たち1人1人に与えておられる『潜在能力』を引き出したいとも思っておられます。そしてこの『潜在能力』の扉も、私たちに訪れる「人生のチャレンジ」を通して少しずつ開かれて行くのです。せっかく神様があなたを更に成長させようと「人生の試練」を送ってくださっているのに、それを避けて通ろうとしたり、後ろ向きに歩こうとするなら、あなたは決して成長することができません。  あなたをこの世に生み出してくださった神は『良いお方』です。彼はそのとてつもなく「大きく、広く、高く、深い愛」をもって私たち1人1人に『自己最高の人生』を歩ませようと今日も働きかけてくださっています。そのことを信じて生きるのと、そうでないのとでは、天と地ほどの差があるのです。

2020年7月19日 「天国人の所有物」

メッセージをYouTubeで観る (手違いにより、途中終了) 説教あらすじ  「天国人の所有物」     (19/07/2020) ◆使徒パウロの経験 [ピリピ3:5-11] ― 「地上人」から「天国人」へ    [5~6節]:過去の古い自分(地上人)としての歩み   [7~8節]:キリストとの出会いによって起こった変化   [9~11節]:日々キリストと一体とされて行くことへの希望(「天国人としての完成」への歩み) ◆『死』と『復活』 ― 「地上人」として死んで、「天国人」として復活する。(ヨハネ3章では「新しく生まれる」) *「自分の力」によるのではなく、「聖霊によるみわざ」。 一過性ではなく、神による継続的な働き。   ・『死』:この世において影響力を失う。「神に自己アピールできると思っていること」の放棄。[ガラテヤ6:14-15]   ・『復活』:「死ぬ」前にあったしがらみからの解放。キリストしか持っていないが、全てを持っている。[詩篇73:25]   ・まず『死』を通らなければ、真の『復活』には至れない。かと言って、「自分の力で死ぬこと」もできない。→ 聖霊の働きにより、更にキリストを求め、キリストを「知る」こと。[8節] キリストを真に知るごとに、キリストに魅了され、その思いがキリストと1つにされて行く。[ローマ6:5] ✰今日のキーワード: 「手放す」 ◎学びを深めるための質問  ①パウロはどうして「以前は自分にとって得であったものを、損と思う」ようになったのですか?  ②キリストと出会ってから、あなたにどんな変化が起こりましたか? それはどのように継続していますか?  ③あなたにとって「キリストを知ること」は、どのように魅力的ですか? それは「人を知ること」とどう違いますか? Outline of the sermon     “What we can have in heaven.”   (19/07/2020) ◆Paul’s experience. [Philippians 3:5-11] ― From “a citizen of the earth” Read more…

2020年7月12日 「神を待つこと」

メッセージをYouTubeで観る 説教あらすじ   「神を待つこと」     (12/07/2020) ◆待つこと ― 「神に主導権があり、私たちの思い通りにはならない」 ⇐ これを学ばされるのは、待たされる時。   ・『天国人』の1つの特徴は「待つこと」。 では、何を待つのか? = ①祈りの答え ②『神の時』 [ヨハネ7:6]   ・神が用意しているものは私たちの思いを超えているので、私たちが考えている形ではやってこない事が多い。 ◆神は働いておられる [ピリピ1:6] ― 今日も『天国人(神の子)』としての再創造のみわざは進行中。   ・神はいたずらに私たちを待たせているのではなく、むしろ神の方が「私たちの準備が整う」のを待っている。    待っている間、何をすれば良いのか? ⇒ 『心のチューニング』(祈りとみことばによって、神との距離感を縮める)   ・「世が与える平安」は、願いが叶うまで得られないが、『神の平安』は、願いが叶う前から味わえる。   ・約束のものを手に入れるためには『忍耐』が必要。[へブル10:35-36]      → 天の父は良い方。この方に信頼し、委ね、安心して気長に待ちましょう。 ✰今日のキーワード: 「信じて 待つ」 ◎学びを深めるための質問  ①あなたは『待つ』のが苦手ですか? どんな展望があれば、より長く待つことができますか?  ②私たちはどうして「神様は遅い!」と感じることが多いのでしょう? そんな時、神様は何をなさっているのでしょう?  ③ローマ人への手紙5章1~5節を黙想してみましょう。私たちを神との親しい関係へといざなうものは何ですか? Outline of the sermon        “Wait upon the Lord.”      (12/07/2020) ◆To “wait”. ― We learn “God’s leadership Read more…

(398) “思いを新たにすることで、自分を変えていただきなさい。”

 コロナやら、洪水やらで、気がふさぐ日々ですよねぇ。これでまた『猛暑』がやってくるのかと思うと、益々気が滅入ってくるのではないでしょうか?一体どうやったら『気持ち』だけでも毎日生き生きと生活できるのでしょうか?  私たちは「出来事や環境・状況」が『気分』を左右していると思いがちです。しかし実際は違います。私たちの『気分(感情)』は、私たちの『思い』からやってくるのです。ですから「事実はそうではないのに、思い違いをしていたために、イヤな気分を味わっていた」というようなことが起こるのです。例えば、考えてみてください。「怒りの感情」や「悲しみの感情」を自分の心に造り出すには、自分の『思い』の中に「頭に来ること」や「悲しかった経験」などを思い起こさせる必要がありますよね?このように、私たちの『気分』は、私たちの『思い』から生まれてくることが分かります。ということは、つまり、私たちは「自分の周囲の出来事や状況」をポジティブに解釈できるようになれば、気持ちも上向きになれる、ということになります。  私は毎週日曜日に行われている教会の聖日礼拝で聖書のお話をするのですが、冒頭に必ず「私たちの『天の父なる神様』は『良いお父さん』なので、そのご性質上、ご自身の愛する子どもたちである私たち1人1人に対して『最善』以外をすることはできない」と話しています。私たちの身の上に起こることは、その時には到底『最善』とは思えないようなことがたくさんあります。しかし「永遠」の視点から私たちを見ておられる全知全能の神がなさる『最善』は、私たちの思いを超えて私たちの人生を根底から支え励ます愛のみわざなのです。この「愛と慈愛に満ちた神の御手の内にある」ということを心から信じることができるなら、たとえ目の前の好ましくない状況の中でも、「神は最善しかなさらないのだから、このことにも今の私には分からない『神の愛の計画』が隠されている」と解釈して、希望にあふれて前進することができるようになります。そして更に神は、彼に信頼して私たちが『思い』を新たにしているのをご覧になり、私たちの心に働きかけて、1日1日を生き生きと歩むことができるように助けてくださるのです。

2020年7月5日 「新しく生まれる」

メッセージをYouTubeで観る 説教あらすじ  「新しく生まれる」 (05/07/2020) ◆イエスとニコデモ [ヨハネ3:1-8]   ・2~3節のやり取りは、ややかみ合っていないように聞こえるが、イエスはニコデモが「神の国を待ち望んでいること」、そしてその『神の国』の概念が誤っていることを知っていたので、早速本題へと入ったのであろう。   ・ニコデモに代表されるパリサイ人たちは、「神学的教養」には秀でていたが「霊的洞察力」には欠けていたためイエスの言葉をも「人間的には無理」と判断した。しかし「人にはできないことが、神にはできる」。[マルコ10:27] ◆水と御霊による誕生 [5~8節,マタイ3:11]   ・『水』は「水のバプテスマ」、『御霊』は「聖霊のバプテスマ」を指す。すなわち『新しい誕生』には「神からの一方的な働きかけ」と、それに対する「私たちの信仰による応答」の両方が必要である、ということ。   ・『風』と『霊』はギリシャ語では同じことば。目には見えないが確かに存在し、私たちは察知することはできるが、思い通りにすることはできない。これは『神の主導権』に対する「私たちの態度」を象徴している。   ・私たちは『天国人』として日々新しく造られるために、この「自分には思い通りにならない『神』に対して同意し、自らの人生の主導権を委ねる」という『信仰』を要求されている。 ✰今日のキーワード: 「新しく生まれる」 ◎学びを深めるための質問  ①ニコデモは何故イエスのことばの真意を理解できなかったのでしょう? あなたにも同様の経験がありますか?  ②「新しく生まれる」という概念を自分の言葉で別の表現に言い換えてみましょう。 欠かせない要素は何ですか?    ③人は何故「水と御霊によって生まれなければ、神の国に入ることはできない」のでしょう? Outline of the sermon        “Being born again.”      (05/07/2020) ◆Jesus and Nicodemus. [John 3:1-8]   ・Nicodemus tried to understand what Jesus told him by head, and concluded that it was impossible.  He wasn’t Read more…

(397) “あなたはすぐれた指揮のもとに戦いを交え、多くの助言者によって勝利を得る。”

 ラグビーやサッカー、アメフトなどのスポーツを観戦したことのある方はご存知と思いますが、前半戦と後半戦との間に結構な長さの『ハーフタイム』というのがあります。この時間に、観衆のためには退屈にならないように様々なアトラクション(チアリーダーたちのパフォーマンスとか)がありますが、選手たちはこの時間に、十分な休養を取りつつ、コーチを中心として「前半戦を通して学んだことを後半戦に生かすためのミーティング」をするのが通常です。このミーティングをしっかりと行うことで、前半戦は劣勢に回っていた試合が、後半戦でひっくり返ったりすることがあるのです。そんな時、観戦している側はとても興奮させられます。  これは私たちの人生にも当てはまります。もしあなたがまだ息をしているのなら、あなたの『試合』はまだ終わっていません。万が一あなたが現時点で「自分は人生の敗者だ」と思っていたとしても、まだ『逆転』の余地があるのです。そのためには「質の良いハーフタイム」を持つことが必要です。もしかすると今までの人生においていくつかの「大きな失敗」や「思ってもいなかった不運」に遭遇して落胆しきっているかもしれません。だからこそこの『人生のハーフタイム』に効果があるのです。あなたを愛し、あなたの人生を『自己最高』へと導きたいと願っておられる全能なる神と、その言葉である『聖書』を「人生のコーチ」として迎え、彼のアドバイスに良く耳を傾け、何が間違っていたのか、どこがどう悪かったのかを確認することは大切です。  多くの場合、試合がうまく行かないのは「状況やアクシデントに翻弄されて基本がおろそかになり、『自分たちらしい戦い方』ができなくなっていること」から起こります。それは人生に関しても同じことが言えます。創造主なる神の許へと立ち返り、「自分は本来『神の栄光』を現すために造られた尊い存在である」という基本に戻って、全能の神のアドバイスに従って生き始めるなら、それまで自分で思い込んでいた生き方とは全く違った興奮に満ちた人生へと突入できるのです。  悪魔やこの世の価値観は私たちに『過去の現実』を突き付け、「お前には無理なんだよ。お前が1番知ってるだろ?今までのお前の失敗ぶりを見てみろよ。こんなお前に一体何ができるっていうんだ。」とささやくかもしれません。しかし神はあなたの目を前に向けさせて言います。「大丈夫。今までキミは自分を見失っていただけだ。キミはわたしの最高傑作なのだから、わたしのアドバイスに従えば必ずうまく行く。過去の失敗は『次の成功のための大切なレッスン』としてだけ覚えておいて、わたしと一緒に新しい道へと進んで行こう。」  さあ、『ハーフタイム』で十分に英気を養ったら、興奮に満ちた『後半戦』へと進んで行きましょう!