(641) “何をするにも、人に対してではなく、主に対してするように、心から行いなさい。”

 「ベストを尽くす」という表現がありますよね。この言葉が嫌いな人はあまりいないと思いますが、実践するのはなかなか難しいですよね?今日はこの「ベストを尽くす」ということの実践として良い例を見つけたのでご紹介します。  これはオーケストラに所属する、あるバイオリニストのお話しです。彼女はコンサートに出演する前日はいつも十分な睡眠を取ることを心掛け、ベストコンディションで演奏に臨みます。自分自身だけでなく、自分の楽器も入念にチェックします。会場に到着すると、ステージ上の自分が座るイスの座り心地を調整し、楽器のチューニングをします。  演奏が始まると、指揮者の下に各グループが指揮と譜面に合わせて演奏を始め、彼女は自分の出番が来るまで瞬きもせずに譜面を追います。演奏が次々と進み、ついに彼女の演奏の番になり、指揮者の目が彼女に向いた瞬間、彼女は自分が奏でることのできる最高の音を「たった1音だけ」演奏し、そして彼女の出番は終わるのです。  オーケストラの演奏はまだまだ続いて行きます。彼女は残りの時間もじっと静かに、そしてさも満足そうな笑みを浮かべながら席に座っています。「自分のできる最高の音を、完璧なタイミングで、全力で奏でたこと」への喜びに満たされながら…