(416) “味わい、見つめよ。主がいつくしみ深い方であることを。”

 あなたが「神をどういう方だと思っているか」が、あなたの生き方を形作ります。あなたが「神は意地悪で、私の失敗を見つけて罰しようとしている」と思っているなら、あなたはできるだけ失敗しないように気を付けるでしょうが、それでも失敗してしまった時、きっと絶望感に陥ることでしょう。しかしもしあなたが「神は慈しみ深い方で、私が最善の道を歩むことができるようにと導いてくださる」と思っているなら、あなたは多少の失敗にめげることなく、希望を抱いて前へ前へと進んで行くに違いありません。  ここで言う『最善の道』とは、「あなたをこの上ない状態にまで成長させ、潜在能力を完全に発揮させる道」という意味です。神は全知全能な方ですから、あなたにとって何が最善であるのかを、あなた自身以上によくご存じなのです。人生が自分の思い通りに運んでいない時にこのような「善である神」を思い浮かべることは難しいでしょうが、そんな時こそ私たちは「ご自身のひとり子をさえ、私たちの罪のために十字架にかけられた神」を思い起こし、『信仰』を働かせるのです。「今自分に見えているところは少しも『最善』には見えないけれども、神はこのような状況からも美しい花を咲かせることができる」と信じること、これが「聖書が教えている神」であり、『信仰』なのです!  「神が善であるなら、何故世界は現在このように破滅的な状態なのか?」 そのように感じている人たちが多いのではないでしょうか?確かにそうですよね。私自身も皆さんと同様に日々痛みを感じています。しかしそれと同時にもう1つのことも言えます。それは「この世においては『痛みや裂け目』なしに、本当に価値あるものは生まれない」ということです。種が蒔かれたら、その種は張り裂けなければ新しい命は生まれません。そして『産みの苦しみ』がなければ、新しいいのちの誕生もないのです。神がこの世においてご自身の『最善』を生み出すために、私たちは今「通らなければならない痛み」を経験しているのだと、私は信じて止みません。

2020年11月22日 「御国の権威によって」

礼拝全体の様子をYouTubeで観る 説教あらすじ 「御国の権威によって」(22/11/2020) [マルコの福音書 1章21~34節]                霊的世界の権威構造 ◆悪霊とは?   ・サタンに従った『堕天使』。「全知・全能」ではないが、人間よりは優れている。   ・神とその権威・力をよく知っており、自分に向けられることを恐れている。   ・私たちは「聖書の知識」や「信仰深さ」ではなく、「神の権威の下に身を置くこと」によって悪霊に立ち向かう。 ◆イエスの権威 [22,27節]   ・律法学者は「教えを教えとして教えるだけ」。しかし、イエスの権威は「神から委託」されていた。[ルカ1:30~33]   ・神の権威を用いること = 『神の国の到来』を示すこと。[マタイ12:28]   ・[34節]イエスが主に行ったのは、神の権威による『教え』『病人の癒し』『悪霊の追い出し』。そしてこれらを弟子たちにも行わせるために遣わした。[ルカ9:1~2]   ・復活後のイエスの権威。[マタイ28:18~19a] ⇒ 私たちも「弟子を造るため」に、この権威を委託されている! ✰今日のキーワード: 弟子を造る ◎学びを深めるための質問  ①『悪霊』とはどんな存在ですか? また『悪霊』に対抗するために気を付けるべき点は何ですか?  ②イエスは地上の人生において主にどのようなことをされましたか? それは何を意味していましたか?  ③あなたの「弟子としての歩み」に、主イエスはどのようなことを期待しておられると思いますか? Outline of the sermon     “Authority of the kingdom.”    (22/11/2020) ◎[Gospel of Mark 1:21~34]  Structure of “spiritual world”. ◆“Evil spirits”, what are they?   ・“Fallen angels” Read more…

(415) “すべて疲れた人、重荷を負っている人はわたし(キリスト)のもとに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。”

 白人たちがアメリカ大陸に乗り込んでくるまでは、アメリカインディアンたちにはまだ『書き言葉』がありませんでした。しかし彼らの言語にはその他の広く行き渡っている言語と同様に多くの語彙があり、しかもそのいくつかはとても豊かな意味を持っています。例えば『友人』を意味する言葉を直訳すると、「心の痛みを代わりに負ってくれる人」となるそうです。何てステキな定義なのでしょう!  誰かがあなたのところに「慰め」や「アドバイス」を求めに来たとしましょう。実はその人が最も必要としているものは、あなたの気の利いたことばなどよりも、ただあなたが隣りにいてくれること、打ち明け話にじっと耳を傾けてくれること、そして「不安や悲しみを共有してくれること」などであることがほとんどです。たとえどんなに立派なアドバイスを与えてあげられたとしても、あなたが急ぎ足でその場を去って行くならば、きっとその人には「この人は私のために十分に割けるだけの時間がないんだな」という印象だけが残ることでしょう。  イエス・キリストについて書かれている記述の中でも最も素晴らしいものの1つは、「私たちの弱さに同情してくださる方」だということです。彼は人々に接する時、決して急いではいませんでした。人々の必要のために、いつもそこにいてくださる助けでした。悲しむ者と共に涙する方でした。そして何よりも素晴らしいことに、彼は今でもそうなのです!もしあなたがその心の重荷から救われようと本気で彼に助けを求めるならば、イエス・キリストはあなたの所に来て、その重荷を負ってくださるのです。

2020年11月15日 「弟子への召命」

礼拝全体の様子をYouTubeで観る 説教あらすじ  「弟子への召命」(15/11/2020) [マルコの福音書 1章16~20節] ◆弟子の特徴(共通点) ― イエスがまず最初になさった働きは、『弟子造り』!   ①イエスに呼ばれた。  ②すぐに従った。[Ⅱコリント5:7]   ③すべてを捨てて従った。    ・生涯かけてイエスに従うために必要なのは、「御声を聞いた」とか「みことばが与えられた」などの特別なしるしではなく、ただ「イエスとの関係の故」という動機。    ・「家族さえも捨てる」とは、過激すぎるように思えるが、1つ言えることは「他の誰も自分の人生のための責任を取ってはくれない」ということ。後になって後悔して他の人のせいにしようとしても、それはミジメな人生。 ◆弟子の受ける祝福 [マタイ19:27~30]   ・「(迫害とともに)その百倍を受ける」「永遠のいのちを受け継ぐ」。これらは、「御名のために捨てたもの」よりもはるかに価値のあるものに違いない。私たちの天の父は『良い方』。 ⇒ モーセの信仰。[へブル11:24~27]   ・『弟子』とは、「他の何を得るよりも、キリストに近づくことに夢中な人」。そしてそのような人になることは『努力』によるのではなく、『恵み』によって。私たちがそう願って心を開くなら、神はその心に働きかける。[Ⅱテモテ1:9] ✰今日のキーワード: イエスに夢中 ◎学びを深めるための質問  ①ペテロやヨハネは、何故このように単純にすぐ「何もかも捨ててイエスに従った」のだと思いますか?  ②「キリストの弟子として歩む」という人生にはどんな祝福がありますか? それはあなたにとって魅力的ですか?  ③あなたは「キリストの弟子」ですか? または「そうなりたい」ですか? そう思う理由は何ですか? Outline of the sermon     “Called to be his disciples.”    (15/11/2020) ◆Common features of “disciples”. [Mark 1: 16~20]   ①Called by Jesus.  ②Followed at once. [ⅡCorinthians 5:7] Read more…

(414) “喜んでいる心は健康を良くする。”

 ある有名なコメディアンがサイン会を開いていた時のことです。1人の若者の番になったとき、その若者はサインを求めながら彼に話しかけました。「あなたはボクの命の恩人です!」 コメディアンは反射的に「いやぁ、どうってことないよ」と答えましたが、若者は続けました。「いや、本当なんです!」 コメディアンはサインする手を止めて、この若者を見上げました。若者は彼を見つめて言いました。「実は最近父が亡くなったんです。彼はボクの最高の友であり理解者でした。あまりの喪失感にボクはしばらくの間泣き暮らし、とうとう自殺を考え始めていました。そんなある晩、ボクはあなたの出演する番組を観たんです。しばらくして、ボクは自分が大笑いしていることに気付きました。そして思ったんです。『ボクにはまだ笑う力が残っている。もしかしたら、もう少し生きてみる力も残っているのでは?』と。だからボクはあなたがボクにとって『命の恩人』だと言ったんです。本当にありがとうございます!」 コメディアンは右手を差し出して彼に握手を求めながら言いました。「いや、オレの方こそ、本当にありがとう。」  専門家の調べによると、『笑い』は人間の免疫力を高め、記憶力や学習能力を向上させ、緊張感をほぐし、脈拍や血圧を正常値に戻し、エンドルフィンを放出させて痛みを和らげ、心配やストレスを緩和し、人間関係を円滑にし協調性を生み出す効果があります。そして1回の大笑いはこれらの効果を8時間から12時間持続させるそうです。神様はどんな科学的治療よりも効果的で安価な『笑い』という処方薬を私たちに与えてくださっているのです!

(413) “ことばを控える人は知識を持つ者。”

 ある賢者のことばに「真に賢い人物は、ことばを発する前に2度吟味し、その結果何も言わない」というものがあります。実際、話し合いの場で本当に助けになる人というのは、「言葉数が少ないにもかかわらず、しっかりと話し合いに正しい方向付けをしてくれる人」ではないでしょうか。  ニュージーランドでは、警察が容疑者を逮捕した際に、その容疑者に事情聴取する前に必ず伝えなければならない注意事項があるそうです。それは「あなたには『黙秘権』がある。言いたくないことは言わなくて良い。何故なら、たとえあなたが不用意に言ってしまったことであっても、それは重要証拠として扱われることがあるのだから。」というものです。  私たちの日常会話にも同じことが言えます。もしあなたが言おうとしている言葉が相手を建て上げる言葉でなく、むしろこき下ろすものであるなら、あなたはそれを「黙っている」権利があるのです。聖書には「愚か者でも黙っていれば、知恵のある者と思われる」とも書いてあります。つまり「何も意見を言わないために人々から愚か者と『思われて』いる方が、実際につまらないことを口にしてあなたが愚か者であることを『暴露して』しまうよりもマシだ」ということです。

2020年11月1日 「人となられた神の子」

礼拝全体の様子をYouTubeで観る 説教あらすじ 「人となられた神の子」  (01/11/2020) ◎マルコの福音書 1章9~15節 ◆3つの疑問   ①何故イエスも洗礼を受けたのか? ⇒ すべての点で私たちの『模範』となるため。[マタイ3:13~15]   ②受洗後、イエスは何故まず『荒野』へ行ったのか? ⇒ 『荒野』は必ずしも「試練の場所」ではない。   ③イエスは何故わざわざガリラヤへ戻ったのか? ⇒ 「神が用いようとされた人々」とは?[使徒4:13]   *神のみこころは、イエスが地上においてすべての点で「人として」歩み、しかもすべての点において「神と共に」 歩むこと。『福音』は、そのようなイエスの歩みを通して成し遂げられた! ◆『神の国』は、主イエスと共に [14~15節]   ・人が『神の国』から断絶されたのは、神から離れた結果。だからこそ「人として神と共に歩むイエス」の中に、新たに『神の国』が実現している。   ・「自分の努力」によるのではなく、このイエス・キリストを通して表された「神と人との和解」を受け入れるならば、『神の国』はその人のうちにやって来る。[Ⅱコリント5:20~21] ✰今日のキーワード: 神の国の到来 ◎学びを深めるための質問  ①主イエスが「人としてこの世に来られた」ということには、どのような意味がありますか?  ②「人生の荒野」を経験したことがありますか? それはどのような状況で、そこからどんなことを学びましたか?  ③あなたにとって『神の国』とは、どのようなものですか? それは「どこに」ありますか? Outline of the sermon     “Son of God became human.”    (01/11/2020) ◆3 Questions. [Mark 1: 9~15]   ①Why did Jesus get baptized? ⇒ To Read more…

(412) “あなたがたは、自分が量るその秤で量り与えられるのです。”

 『正直さ』というものを重視して生きる人々がいます。もちろん『正直さ』は大切です。但しその『正直さ』という看板をかざして他の人の弱点や落ち度を不必要に指摘するのはいかがなものでしょうか?「私はただ感じたままを言ってるだけです。だって事実でしょう?本当のことを言って何が悪いんですか?聖書にだって『偽りを言ってはならない』って書いてありますよね?」 確かにその通りかもしれません。しかし聖書は次のようにも言っています。「人はうわべを見るが、神は心を見る。」「憐れみ深い者は幸いです。その人は憐れみを受けるからです。」  アナタが言う『正直さ』は、『愛の心』に基づいたものでしょうか?相手のその欠点を指摘するのは、純粋にその人の成長を願ってのことでしょうか?真の『愛』は神から流れてきます。神は私たちを建て上げるために、時には厳しく、そして時には優しく私たちに自分の非を認めさせ、更なるステップアップのための『悔い改め』へと導きます。神が私たちの落ち度を指摘するとしたら、それはいつでも「私たちの罪を赦し、つまずきから回復させ、新しい1歩を踏み出させるため」なのです。  神は「私たちが他の人に対して下す評価が、必ず自分の身に帰ってくること」を知っておられます。そして神は私たちが『神に愛されている者』として、「互いにさばき合う者」ではなく「互いに建て上げ合う者」であって欲しいのです。ぜひ神が私たちの弱さを憐れんでご自身のひとり子の十字架によって私たちを赦してくださったように、「真の愛に裏打ちされた『正直さ』」をもって、共に更なる向上を目指して進みましょう。

2020年10月25日 「真の悔い改め」

礼拝全体の様子をYouTubeで観る 説教あらすじ 「真の悔い改め」  (25/10/2020) ◆先駆者ヨハネ [1~4節]   ・『福音(良い知らせ)』の中心は、「神の子、イエス・キリスト」。そして彼が地上に遣わされることはずっと以前から神ご自身によって計画(預言)されていた。「バプテスマのヨハネ」もそこに含まれている。   ・ヨハネは「主の道を用意する者」としてキリストの前に遣わされ、「罪の赦しに導く、悔い改め」のバプテスマを説いた。「主の通られる道」とは、『悔い改め(方向転換)』によって主の前に用意する道。 ◆『バプテスマ』を受ける [7~8節]   ・「バプテスマ」は、「きよめの洗い」として以前から存在していた。   ・『水』は人の「外側」をきよめる。隠れた部分も洗うため、各部分をよく開かなければならない。そして『聖霊』は人の「内側」をきよめる。「水の洗い」と同様に、内側の隠れた部分(あらゆる領域)をも明け渡さなければならない。これが「主の通られる道をまっすぐにする」ということ。 ◎キリストとの親密さを増すために、「自分自身の全て」を聖霊に明け渡そう! ✰今日のキーワード: 明け渡し ◎学びを深めるための質問  ①神は何故、主イエスを遣わされる前に、まずバプテスマのヨハネを遣わしたのだと思いますか?  ②人々はどんな心でヨハネの許に来たと思いますか? あなたが主イエスの許に来た時の気持ちと共通点はありますか?  ③「主の通られる道を真直ぐにする」ということを、自分の信仰生活にあてはめて具体的に言い換えてみましょう。 Outline of the sermon        “True repentance.”       (25/10/2020) ◆A messenger ahead of Jesus. [Verses 1~4]   ・Essence of “Gospel(Good News)” is “Jesus Christ, the Son of God”.  His coming had been planned(prophesied) by God Read more…