Alexander the Great fighting in the Battle of Issus, ca. 310 B.C., based on The Battle of Issus Roman Mosaic from the House of the Faun, Pompeii, Italy.

日本の古いことわざに『負けるが勝ち』というものがありますが、実際様々な勝負に打ち勝って「1番」になれても、心の中には全く喜びや満足感が持てないことがあります。一体なぜなのでしょう?それは、私たちがぜひとも打ち勝つべき『敵』とは、周囲の誰かではなく『自分自身』だからです。

歴史上の「連戦連勝のヒーロー」の1人として挙げられる人物に『アレキサンダー大王』がいます。彼は血筋も知識も戦士としての能力にも大変秀でていた人物であったと言われ、本当に短期間に広大な地域を征服しましたが、どうやら大酒飲みだったらしく、若くして健康を害し、32歳の若さで死に、その死後大帝国は分割されてしまいました。彼は多くの戦いに勝利し、何人もの強敵を打ち破りましたが、『酒好き』という自分自身に屈したのでした。

「いかに他の人よりも優れているか」が大切なのではありません。優越感はしばしば『傲慢』や『自己中心性』への引き金となります。神が私たちの内に育もうとしておられるのは、キリストが持っておられたような「真の愛に基づく品性」です。そしてそれらのものは「他人に勝利することによって」よりも、むしろ「様々な困難による挫折や敗北を経験すること」を通してもたらされることが多いのです。

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