台風の目

皆さんは『台風直撃』の経験をしたことがあるでしょうか?私たち家族はバヌアツ共和国にて宣教師として働いていたとき、電気も水道もない小島にある粗末な小屋でそれを経験しました(ですから『停電』や『断水』の被害の恐れはありませんでしたが…)。いやぁ、なかなかの迫力でしたよ。その辺のジェットコースターその他のアトラクションとは格段の差がありますね。

ところで『台風』には面白い構造上の特徴があります。あれほどの破壊力を持つ自然現象であるにも拘らず、その中心部にある『台風の目』と呼ばれる部分は比較的穏やかで、その部分にいるときは一瞬「あれ、もう台風は去ったのかな?」と勘違いしてしまうほどです。ところがその中心から少しでもズレているいわゆる『中心付近』では物凄い暴風と大雨にさらされます。もし私たちが台風の様子を遥か上空から眺めることができたなら、恐らく「荒れ狂う風雨のど真ん中に存在する不思議な静けさ」を見てビックリすることでしょう。

私たちの人生にも「台風の真っ只中」のような時期がありますよね?「泣きっ面に蜂」ではありませんが、ただでさえ苦しい状況にあるのに、更にまた試練が増し加わるようなことがあります。思わずも「神も仏もない!」と叫びたくなるような…。

こんなとき、神様がそれらの試練を直ちに解決してくだされば良いのに、滅多にそういうことはありません。何故なのでしょう?神様は私たちをもてあそんでおられるのでしょうか?そうではありません。神は私たちに「困難なしの人生」を約束してはおられませんが、どんな困難の中でもわたしは必ずあなたと共にいて、あなたを守ると約束してくださっています。神は私たちに「何の困難もないお気楽人生」を与えることによってご自身の愛を現されるのではなく、かえって「神様の助けなしには耐えられそうもない試練」の中にあって『不思議な平安(静けさ)を体験させることを通して、ご自身の私たちに対する深い愛を伝えようとしておられるのです。

Categories: 聖書

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