(566) “神は、ソロモンに非常に豊かな知恵と英知と、海辺の砂浜のように広い心を与えられた。”

 『ソロモン王の秘宝』なるものを取り扱った映画は聞いたことがありますが、『ソロモン王の知恵』を題材にした映画などはあまり聞いたことがありません。実際のところ聖書を見る限りでは、確かにソロモンは多くの財産を所有していたようですが、何よりも彼について話題にされているのは、その「驚くべき知恵と知識」です。彼は実に宇宙の天体から地上の動植物に関する知識だけでなく、詩歌などの芸術センス、そして日々の生活の知恵や国を治める政治的手腕などにおいても長けていました。聖書の『箴言』という「知恵の書」のほとんども、ソロモン王によって書き残されたものです。  神はどうしてこれほどに豊かな知恵と知識をソロモンに与えたのでしょうか?もちろん、ご自身の民である『イスラエル』を正しく治めて欲しかったためでもあるでしょうが、何よりもこれらの知恵を「ご自身を更に深く知るため」に使って欲しかったに違いありません。私たちは「この世でうまく立ち回るための知恵」は求めますが、「神を愛し、神の栄光をこの世で表現するため」に、どれほど『知恵』を求めているでしょうか?天地万物を造られた『創造主なる神』は、すべてに優って偉大です。このお方を知ることを求めること、それ以上に価値あることはありません。ソロモン王自身も次のように述べています。「結局のところ、もうすべてが聞かされていることだ。神を恐れよ。神の命令を守れ。これが人間にとってすべてである」と。