(384) “世にあっては苦難があります。しかし、勇気を出しなさい。わたし(イエス)はすでに世に勝ちました。”

 巷では『新型コロナウイルス』の話題で持ち切りですね。このような状況下において私たちは一体どこに希望をおいて進んで行けば良いのでしょうか?今日はそんな私たちの心にとって大きな励ましとなるお話をしましょう。  1962年(少々古いお話ですが…)2人の人物が「何が人を偉大な人生へと導くのか」を探る調査をしました。この調査の呼称は「Cradles of Eminence」と言います。日本語に直訳すれば「卓越さを支えるもの」とでもなるでしょうか?彼らは400人以上の『人生において偉業を成し遂げた人々』に関して、それらの人々がどのような家庭環境の中で育てられたのかを綿密に調査しました。「人生において大きな成功を収めるためには、その幼年時代に何らかの基礎が築かれていたに違いない」と考えたからです。この400人の中には、アインシュタインなどの、現代にも名を馳せており称賛されている人々が含まれています。  この調査の結果、彼らは大変興味深い事実を発見しました。というのは、これらの400人のうちの「4分の3」の人々は、問題を抱えた幼年期を過ごし、貧しい家庭環境の中、両親が揃っていなかったり、親からの虐待を経験していたことが分かったのです。また「4分の1」の人々は、肉体的なハンディキャップを負っていました。またこれらの中の特に、後に有名な作家や劇作家になった人たちは、彼らの両親が幾つもの人生の危機と格闘しているのを日々目の当たりにしながら育っていたことも分かりました。  この調査に当たっていた2人は最終的に次のように結論付けました。「これらの『偉業を成し遂げた人々』の人生は、彼らが幼年期に経験した数々の不利な立場を何とか埋め合わせようと、人並み以上に前に進もうとファイトを燃やした足跡に他ならない」と。  この400人の人々に共通していたもの、それは「苦難の中にあってあきらめることなく、それを乗り越えようとする態度」です。キリストの弟子ヨハネは、迫害下にあった教会に宛てて次のように書き送りました。「私たちの持っている『神に対する確固たる信仰』、これこそこの世の困難に対する勝利の秘訣です」と。この世に起こっていることの中で「神にとって思いもよらないこと」など有りはしません。この『天地創造の神』に信頼して人生を生きて行く時、一見私たちを圧倒してしまいそうな困難にぶち当たったとしても、そのただ中にあって必ず『未来を切り拓く活路』を見出すことができるのです。何故なら神は今日も生きて働いており、ご自身に信頼し従う者たちに『勝利』を体験させようとしておられるからです。